チャイニーズチェアの修理と再塗装

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チャイニーズチェア(ローズウッド)の再塗装の依頼です。

かなり古いものですが、とてもいい状態です。

ローズウッドとかウォールナットは時間が経つと

色が抜けてくるといわれていますが

けっこう、薄くなってます、この経年変化、個人的に好きです。

この状態の上から塗装しても

ローズウッドの良さが出ないので、まず塗装を剥がします。

接着剤が切れてパクパクしています。

塗膜を剥がし終わりました。塗装するより10倍大変!

背柱の根元が半分ぐらい接着がきれている

外すことができないので、穴を開けて接着剤を流しこんで

抜け止めに真鍮で固定

パクパクしていた所を接着

塗装後、ローズウッドの表面を少し削ったことで、

元の色が蘇りました。

 

Hans J.Wegner / Chinese chair

 

 

easy chair GE 240

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easy chair GE240  Getama   Hans J wegner

yチェアで有名なウェグナーさんのデザインしたイージーチェアですね。

修理です。この写真は、修理が終わったあとのです。もとのは撮り忘れました。(涙)

修理です!いったんバラせるだけバラす。ホゾはみんな生きてます、いい状態です!

ホゾが折れたりしているとひじょうにやっかいなことになります。

特にこういうところはきれいにしておきたい。ホゾがちゃんとくっかなくなるからね。

組み立てて完成! これで安心して使って頂けると思う。

 

 

アーコールの椅子修理

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かなりお待たせしてしまっているアーコールの修理です。

いいな〜この椅子、アーコールのなんていうタイプのか知らないけど好きです!

肘掛けの根元のビスが折れちゃってます。

修理の場合どこまでやるのか判断が難しいのですが

よく調べていくとほとんどの接合部の接着剤が切れてグラグラ抜けそう。

なので、できるだけ分解することにしました。

ビスが折れて中に残っている、同じところにビスがうてない。困った、でもしょうがない。

無事どこも壊れることなく分解できた〜。

バラバラにすると訳がわからなくなるので部品に番号をつけておきます。

ぼろぼろになった接着剤をはがしてホゾ穴もきれいにして

組み立て、くさびも打直し。

ハタガネでギュ〜っとしばらく絞めておきます。

脚も組み上がってもうすこし

肘掛けも組み上がって、BRIWAXを塗って完成!

あと、脚の裏にはフェルト、

普通にぺたっと貼っただけだとずれて取れちゃうけど

少し彫り込んで段差をつけて貼ると取れないです。

フィン・ユール イージーチェア,No,45

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2009_09_29-1

『世界で最も美しい肘掛けをもつ椅子』といわれている 椅子
フィン・ユール イージーチェア、No,45の肘掛けの修理です。

上の写真は、完全に折れちゃってます。
45番の場合肘から背もたれにつながる接合部付近が弱いようで
胴付きが切れている物を何度か見たことがあります。

今回は、肘掛けを新しくつくり直します。

中の写真は、折れてしまった肘掛けを慎重に取り去り
新しいパーツをある程度成形して、胴付き面を決めていきます。
この作業が全体の中で一番シビレました。削りすぎれば終わりです。
前脚、うしろ脚、背もたれ、につながる胴付き面がきっちり出ないといけません
すこしづつ追い込んでいきます。
面がきっちり出たら取付け位置を決めダボ穴をあけます。
仮組をして接合部の成形、少しづつ削りこみながら成形します。
シートがくっいた状態なので組み立ててからの削りは、かなりやりずらいので
組み立て前にほぼ完成に近いぐらいのラインを出します。
接合部付近のみやや残し気味にします。
接着材を入れ組み立て、接合部の段差を削りスムーズなラインに仕上げます。

下の写真は、塗装は、まだですがほぼ完成です。

2009_09_29-3

修理の場合、一から新しいものを作るのとまた別の難しさがあります。
新品のようにすべてキズを取り去りピカピカにした方がいい場合もあるし
キズや汚れを適度に残した方がいい場合もあると思います。
どこまで手をかけるのか判断が難しいです。いつも迷います。

今回この45番を修理してみてあらためてプロポーションの美しさに心を打たれました
構造的に弱い部分もあるけど、全部ひっくるめて魅力的な椅子だと思います。